スローアングラーズライフ ~atlantic night tales~ ABUスエシア Suecia スペイン語でスウェーデン国の名を冠した 万能スピニングロッドの考察

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ABUスエシア Suecia スペイン語でスウェーデン国の名を冠した 万能スピニングロッドの考察

写真は「アブ スエシア 」(ABU Suecia )の350番系


350番系ですから、7フィートのスピニングロッドです。


1960年代から70年代の10数年間製造されていたようです。


カタログにはゴールドと表記されていますが、実際は明るいラクダ色。

ラクダ色とか黄色の竿は、日本人のメンタリティーでは安っぽく見えるようです。


僕にとっては、黄色やラクダ色系は、夜釣りには竿の曲がりが見え、黒いグラファイト素材では味わえない楽しさを感じています。



さて、スエシアには、リールの取り付け位置を前後に変えることができる、オールラウンドシートが装着されています。


リールとのバランスに応じて、自在にスライドさせることができるというのが売りでした。


ただリールフットの塗装が削られて禿げやすいという欠点もあります。


繋ぎは金属ジョイント。


ラインガイドは当時のABUお約束の針金ラセンガイド。


性能重視のナーバスなアングラーには耐えられないであろうスペック。


ガイドが痛みやすいのは事実ですが、多少の糸溝でラインブレイクはしません。
(糸溝がよほど深くなれば別ですけどね。)


事実、僕は糸溝の付いたアトランティク竿でサケを釣っています。


現代の釣り道具のスペックと比較すれば、最低の釣り竿かもしれませんが、


ごく一部の地方に根強い愛好家がいるようで、ABU500シリーズという、クローズドフェイススピニングリールとのセットが、今でも、愛用されているのです。


スペックの話しはこのくらいにして、本題に入ります。


僕はこの竿のネーミングとリールシートの使い回しに注目しています。


まずはネーミング


Suecia スエシア はスペイン語で 「スウェーデンの」とか「スウェーデン人」という意味。


英語なら Swedish 、スペイン語なら Suecia スウェーデン語なら Sverige  なんですね。


日本にも昔、櫻井釣具の「日本号」という投げ竿がありましたが、これは日本語表示。


でも、なぜスペイン語なんでしょうか。


スペイン語圏は本国の他には主に中南米諸国に20数カ国あります。


 これらのスペイン語諸国がABUの市場だったとは考えにくいし、主な市場だった米国でもヒスパニックはマイナー。


 そして米国でのリール販売はガルシア社とゼブコ社でしたから、おそらくABUロッドのメイン市場は英国と欧州だったと思います。


マドリードには1956年にスペインとスウェーデンの文化交流の為に作られたという
オシャレなホテル、「スエシア」があるそうです。


ABUスエシアのネーミングは、第二次世界大戦時にも中立政策を貫いた、当時の両国の外交関係もあるのかもしれません。

スウェーデンとスペイン両国は、スイスと同じく中立国ですからね。


スペインは内線で大荒れだった時期もありますが、マス釣りやバス釣りでも魅力的な国だそうですし、海釣りも盛んなことでしよう。


1930年代、内線時のスペインを舞台にした、ヘミングウェイの小説「日はまた昇る」にもフライフィッシングでマス釣りのシーンが記述されています。


スペイン語にした真の理由は僕には分かりませんが、


欧州市場向けに中立国スウェーデン製を訴求する、「響きの良い」ネーミングだったのではないかと思います。



もしかしたら、17世紀の三十年戦争の名残り?・・・まさかねぇ!これはないでしょう。
ウィキペディア
 ↓ 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%8D%81%E5%B9%B4%E6%88%A6%E4%BA%89



次はリールシートの使い回し


僕はこの竿のオールラウンドシートという名前の意味するところは、


スピニングリール専用ではなく、ベイトリールやセンターピンリールにも対応するために作られたアイデアではないかと思っています。


写真をご覧下さい。


まずはスピニング。




次の2枚の写真はセンターピンリールを乗せてトロッティング(ドリフティング)のイメージ。
(所有していないのでフライリールでのイメージ写真です。)


グリップ前部に装着すれば普通のセンターピンリールのグリップ位置。




グリップの後部に装着すれば、ハーディーのサイレックスのような、センターピンのキャスティングリールをのせたイメージ。
(これも所有していないのでフライリールでのイメージ写真です。)




現代でも販売されている英国ハーディー・サイレックス。

(1910年代のカタログより)



最後の2枚はベイトリール。


グリップに指を掛けるトリガーはありませんが、グリップ前部に装着しても、後部に装着してもキャスト可能です。


まずは前部。

金属のオフセットフリップよりも遙かに軽く感じます。




次は後部。

これは英国系のセッティングですね。




ベイトリールを後部に装着した場合、トローリング(ハーリング)にはベストポジションです。


そして、キャストも楽に出来ますし、リトリーブ時にも持ち重りしないのでグッド。


どうでしょうか?


ABUスエシアはスピニングリールでのルアーキャスティングのためだけでなく、「万能用途のリール竿」なのだと思います。


このように考えるもう一つの根拠は、ラインガイドがスピニングロッドとしては直径が小さめなんですね。


英国や欧州では疑似餌釣りも餌釣りも、差別なくスポーツとしてのフィッシングですから、こういう竿が作られたのではないかと思います。


このように見ていくと・・・、


スウェーデン王室の紋章を冠したデカールを貼り付けた、スエシアというスペイン語のネーミングは、


中立国、平和なスウェーデン国で製造された、ABUの「The 釣り竿」を意味しているのではないかとも思えるのです。




釣りで心に平和を・・・世界平和を・・みたいな・・・。


どう思われますか?


とはいえ、ABUもスイスのレコード社を吸収して発展してきていますから、企業活動は平和には行かないのも事実ですけどね。


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2. Re:スエシアにそんな意味があったとは

>むぅさん

>351は一昨年はじめてイトウを・・・

この時代、あそこで釣り上げたのは凄いことです。
ブログ記事も拝見させていただきました。

スエシアは国内ではベイト専用ののキャスターほど人気がありませんが、

欧州各地のの釣文化に対応できる面白い竿だと思います。

1. スエシアにそんな意味があったとは

知りませんでした
面白いですね
他の名前についても調べてみたくなります

351は一昨年はじめてイトウを釣った竿なので
個人的にかなり思い入れがあるんですが
1番の中でも柔らかめの竿で
確かに手漕ぎハーリングとかよさそうだし、
フライキャステングもできそうな。
試してみたくなりました
いつも柔軟な発想ですごいですね!
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