スローアングラーズライフ ~atlantic night tales~ 西園寺公一 著「釣り60年」は、日本の「The Complete Angler」

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西園寺公一 著「釣り60年」は、日本の「The Complete Angler」

少し前に、紛失していた岩波新書、「釣魚迷」(著:西園寺公一1966年刊)について書きました。

「釣魚迷」にあわせて、同氏の「釣り60年」という中古本も手に入れました。

1974年の初版本です。布張りの装丁で、外箱も凝った作りの本です。



アトランティックな夜


岩波新書「釣魚迷」の中身の殆どが掲載され、日本の釣りのエッセイが10数篇、追加されています。

更に、氏の愛竿である英国ハーディーの六角竹竿についてのエッセイも追加されています。

(岩波版に掲載されていた「南海の海のピクニック」という根魚とトローリングの随筆は割愛されています)


アトランティックな夜


岩波版の挿し絵とは違う絵が掲載されています。


アトランティックな夜 アトランティックな夜

この本も、かつて、新刊書店で手にとって見ており、迷いましたが、購入しませんでした。


改めて読んでみると、中古本ですが、今、手にすることができて良かったと、嬉しく思います。


「釣魚迷」と「釣り60年」は、私的には英国アイザック・ウォルトンの名著「The Complete Angler」(1653年 初版発行)になぞらえることができる、日本版「The Complete Angler」だと思います。


「The Complete Angler」は日本では「釣魚大全」というタイトルで知られていますが・・・
まるで釣技のマニュアル本を思わせる翻訳で違和感が残ります。


ウォルトンの著作は・・・

川のマス釣りやチャブ釣りの記事の中で、・・・

釣技ばかりでなく、完全な釣り人といわれるためのエチケットや心の修行、料理などについて、

なにをすべきか詳細に書いている本です。

(そういう意味でのコンプリート、「完璧な釣り師」です。・・・読んだのは角川書店版ですが、著作中に記述されるウグイに似た魚チャブの料理法は、ウグイで試したこともあります。)


文学書としての研究家も多く、沢山のHPやブログがあります。
ウォルトンの「The Complete Angler」は、かつててロンドンタイムスが家庭常備100書のなかに選んだそうです。

http://www.pdsys.jp/daizen/daizen.htm 



本題から逸れましたが、・・・

「釣り60年」は釣行記としても面白いばかりでなく、


巻末にあるエッセイ、「釣り竿・釣り糸の今昔」にある、英国ハーディーの竹竿の構造や、


天然テグスといわれたシルク製の釣り糸の取り扱い方法なども貴重な資料です。


アトランティックな夜


著者である故・西園寺公一氏が真にジェントルな釣り師・・・・、

すなわち日本の・・・

「The Complete Angler」であったことを改めて思います。


氏は、愛竿である英国ハーディーの2本のフライロッド、鱒竿と鮭竿を、・・・

フライばかりでなく、鯉科の淡水大魚、湖のルアー・トローリング、湖の浮子釣り、渓流でスプーンのキャストなど、いろいろと使い込んでいます。

創意工夫をする、愛竿を使い込むという、釣りスタイルには、大きな影響を受けました。


「釣り60年」は・・
僕のこれまでの釣りが、西園寺氏の釣りスタイルの「追いかけ」であることを、再確認する、大切な本でした。


(蛇足ですが・・)
 僕も、当時、開高健氏の「フィッシュ・オン」を読み影響を大いに受けることになりますが、

西園寺公一氏の著作を既に読んでいたので、

「オーパ」など「フィッシュ・オン」以降の開高氏の著作の受け止め方は、

好きな作家ですが、いわゆる開高の釣り文学の信奉者ではなく、少し違っています。


 ウォルトンや開高氏の著作についての思いは、いずれ記事にしようと思います。

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