スローアングラーズライフ ~atlantic night tales~ フライフィッシングは気取らずに

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8月のスチールヘッドは無名戦士の詩

僕のブログ、フライフィッシングのカテゴリ、気が付いたらもう100本。
今回は101本目です。

ブログ更新が途絶え始めたのは昨年の8月以降。

昨年8月に、6月から通い詰めた鮠ケ淵で、ようやく掛けたスチールヘッドに一気に走られて逃げられ、年間ボウズとなったたことが、ひとつの理由。

その後、秋のサーモンや晩秋の美味しいカレイも釣りましたけど、ブログ記事を書く気持ちが起きませんでした。
悪い言い方、高慢かもしれませんが、スチールヘッドの激しいファイトを知ってしまうと、サーモンは泳ぐバスタオル、大きなカレイは動く雑巾みたいで心から釣りを楽しめなかったんですね。釣り場は混んでいるし・・。

それほど逃げられたスチールヘッドのインパクトが強かった。
それで、冬季間の釣りは休みました。

再開したのは4月。渓流は5月から始め、幸運にもホームリバーで2本のスチールを釣り上げ、6月からは本命の鮠ケ淵に通い詰めるものの、6月上旬にいきなり掛けて一気の走りとジャンプ一発で逃げられ、それ以降7月は、ず~っとボウズで8月を迎えました。

谷間の中で咲いていた、オオウバユリもほぼ終わり。7月末にはカラフトマスか遡上して産卵床を掘っているシーンを目撃し、シーズンの終わりを予感させられます。9月には秋サケが遡上するので、もう後がありません。

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9ftのロッドは降板し、11ftの#4と#6のスイッチロッドを入手して、最後の決戦に臨みます。
スペイ風のロールキャストでバックスペースが無い立ち位置でも釣りができるようになりました。ロングキャストはしないのでメンディングも楽。

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8月初旬は、大きな遡上ウグイやヤマメ、川育ちのレインボウなどを快釣。

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ところが本命の相手は、立ち位置を変えれば、届かない場所に移動して捕食ライスをするのです。
とにかくこの場所の魚はナーバス。毎日、カワウの攻撃に晒されていますから・・。

胴体の皮がはげ落ちたウグイが1匹掛かりました。カワウに胴体を挟まれて逃げのびたウグイです。写真も撮らずすぐにリリース。

天候がぐずつき気味で気温も上がりません。

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今年は秋が早そう。10日ほどそんな不調な日々が続き、一雨降って晴れ上がり気温が上昇した日のイブニング。
待望のヒット。

掛った時に2匹のスチールが同時にジャンプ。1匹は僕に向かって、掛けた1匹は対岸に向かって。

フライは12番サイズの古典的ウェットフライ、ピーターロス。
僕の渓流FFの原点、西園寺公一著「釣魚迷」で知ったアトラクター系フライでして、実は初めて使いました!

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魚の大きな口からすれば掛り処が悪ければ皮一枚の可能性もあるので、強引な寄せはできません。
上流に走られたら追いかけることができない立ち位置。
30m下流は激流で、ここに入られたらこれ以上追いかけることは出来ません。
なにせ真っ暗になる寸前のヒットなのです。

僕も相手も命がけ。
だましだまし静かに寄せては走られを10数回、いや20数回は繰り返したことでしょう。

ロッドを握る手がブラブラです。
持久力、潜る力、走る速さ、全てが、川育ちのニジマスとは格段に違います。

下流に走られ、リールのスプールに手を当ててみたら、フライラインを全部引き出されバッキングラインだけになっていました。

これを何度も繰り返し、少し寄せたものの、結局、下流の激流にまで走られてしまいます。
やむを得ず、ラインテンションを緩めて魚が定位しているところまで、暗闇の中、追いかけます。
僕は石を拾って魚の下流に数回投げ込みました。

魚は速い流れの底に定位していてリフトできません。、これ以上下流には走られたくないので、川底に定位させたまま、少しづつ岸の方に寄せて来ました。数回の攻防の後ネットイン。
掛けてから30分位かかりました。

体高が高く、ぶっ太く、銀ピカ。遡上したばかりのスチールヘッドの姿です。

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2年ぶりの魚なので、胃の内容物を調べるためにキープ。胃袋はほとんど空、甲虫類数頭とカメムシが1頭。
遡上してしばらくの間、エサを食べず、捕食を始めたばかりの魚のようでした。

アーネスト・ヘミングウェイは随筆「最高の虹鱒釣り」(1920年代)の中で・・、

「鉤にかかるや3,40ヤードの糸を一気に引き出してしまう。その怪力をもって岩の下に居座りでもしたら、それこそ梃子でも動きはしない。頑丈な毛鈎竿を何度あおろうが(中略)びくともしない。超大物級になると、勝負は2時間にもわたることがある。(中略)スー川での虹鱒釣りは素晴らしい。しかしそれは、凄みのある悪夢のような素晴らしさだ。スー川の釣りの激しさを凌ぐものといえば、カタリナ島沖のマグロ釣り以外、まず考えられない」

・・と書いていますが、まったくその通り・・・、100年経っても、スチールヘッドは最高の虹鱒釣りですしFFならタイムスリップできます。

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その後10日間。毎日跳ねは見るもののボウズ続き。
昨年最後に試みたシンキングラインで上流から流し込む方法をやってみることに。
しばらくやっていたら、すぐ上流の荒瀬で大きなライズが!

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僕はフローティングラインに替えて大きなドライフライをキャスト。
暗くなる寸前の18時50分頃、数投目にライズ!アワセも決まりました!
ワオッ! 2回の大ジャンプ。
デカい! いままで見た50㎝クラスよりふた回り大きい巨大なスチールです。
30m川下まで走って行ったと思ったら、大ジャンプ。

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また一気に上流へ僕の足元まで走り、フライラインはゆるゆるに弛んでしまいます。必死にリールを巻いて、幸い底岩に掛らずラインを回収できたら、今度は25m位上流まで激流の荒瀬を上って行きました。僕は魚を追いかけ、追い付いたものの、また下流に走る。
魚をヒットした位置まで戻りますが、これ以上下流には追いかけることができない立ち位置です。もう真っ暗。
寄せては走られを何度繰り返したものか。1時間経過してもキャッチできません。

ライトで照らすとギラリと光ってデカい魚体!
20時10分頃、やや強引に足元近くまで寄せたところ、
・・嗚呼、フックがポロリと外れました。

魚は獲れなかったけれど、渓流FFで1時間20分もの激闘、これこの経験だけで十分過ぎました。
口惜しさはなく、大きな満足感に満たされていました。

これまでにネットインできたスチールは酸欠で目玉が飛び出てほぼ死に顔になっていることが多かったのです。
この大きな魚にとっても僕にとっても、ここまで戦って別れたことは、これで良かったのだと思います。

帰りの車のなかで、僕は「無名戦士の詩」とか「悩める人々への銘」とか呼ばれる詩の一節をうろ覚えで思い出し、喜びというか幸福感というか、涙が滲み出てきました。

「願ったことは成しえなかったけれど、(アングラーとして)希望した全てのことを私は受けた」

この詩は、アメリカの南北戦争で戦傷者となった南軍の無名兵士の作で、ニューヨークの病院の壁に刻まれていたそうです。

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===================
I asked God for strength, that I might achieve.
I was made weak, that I might learn humbly to obey...
大きなことを成し遂げる為に、強さを求めたのに、
謙虚さを学ぶようにと、弱さを授かった

I asked for health, that I might do great things.
I was given infirmity, that I might do better things...
偉大なことができるように健康を求めたのに、
より良きことをするうようにと、病気をたまわった

I asked for riches, that I might be happy.
I was given poverty, that I might be wise...
幸せになろうと、富を求めたのに、
賢明であるようにと、貧困を授かった

I asked for power, that I might have the praise of men.
I was given weakness, that I might feel the need of God...
世の人々の賞賛を得ようとして、成功を求めたのに、
得意にならないようにと失敗を授かった

I asked for all things, that I might enjoy life.
I was given life, that I might enjoy all things...
人生を楽しもうとあらゆるものを求めたのに
あらゆるものを楽しむために人生を授かった

I got nothing I asked for but everything I had hoped for;
Almost despite myself, my unspoken prayers were answered.
I am, among men, most richly blessed!
求めたものは一つも与えられなかったが
祈り(言葉に表現できなかった真の願い)はすべて聞き届けられた
私はもっとも豊かに祝福されたのだ
=======================

カリタス修道院の日本人シスターが歌っていたので、リンクを2つ張っておきます。
興味のある方はどうぞ!

歌詞とシスターのCDかな?


シスターの歌唱


その後、10日ほど通い詰めるもののチビの川育ちレインボウ1匹のみ。まとまった雨が降って川が濁り、その間はホームリバー中流部でFF。30cm位のレインボウを釣り上げました。この魚も1m位の大ジャンプを見せてくれます。

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そして、ホームリバー中下流部ヤマメ場所でのイブニング。
釣り始めてまだ明るい時間、まさかの2投目にスチールヘッドが掛かりました。

この場所は上流にも下流にも魚を追いかけることができます。しかもまだ明るいし。
この魚は慎重にやりとりして寄せましたが、今回は小さめのネットだったので最後に少し難儀したものの無事ネットイン。
このサイズでこの場所ならラクチン。

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そうこうしているうちに、鮠ケ淵ではボウズが続き、走りの秋サケ遡上を目撃。
8月最終日。晴れ上がって気温も高く、僕の立ち位置からフライが届かない場所ばかりでスチールのライズに囲まれてボウズ。鮠ケ淵の9月以降は秋サケ遡上期間で下流部の釣りは自粛。サマーランスチールヘッドのシーズンをほぼ終えました。

8月、河口付近の海岸、最盛期の海カラフトマスやハシリの秋サケ釣り場はアングラーで混雑していたハズ。
7~8月、僕は川の下流の大渕、(自称)鮠ケ淵で誰にも会わず、たった一人で、ほぼ毎日、スチールのイブニングライズを見る日々でした。

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8月のスチール、ホームリバーも含め、ヒットはたった3回、獲れたのはたった2本ですけど・・・、1時間20分の激闘やボウズ続きの中でのキャッチで僕に与えられたのは魚ではありません。
数や大きさといった結果を誇示するためのプロテクニック(技)でもありません。
僕が得たのは、結果が成功で失敗でも、そのプロセスを楽しむアマチュアアングラーのスピリット(命)だったのだと思います。

スチールヘッド・・。
5年前、漁港で出会った川の疑似餌釣りを引退した高齢アングラーが僕に教えてくれたヒント。
「下流のプールに行ってごらん。たまに良い魚が入っているから・・。」

通い始めて4年。素晴らしい思い出ができました。でも僕もいつかは引退する時がやってきます。その時になったら、きっと、この鮠ケ淵に佇んで、スチールと激しい攻防をしたことに想いを馳せることでしょう。

そして見込みのありそうなアングラーには、ヒントだけ伝えるかもしれません。(釣り方は自ら、経験しながら習得です。)

だから今年は昨年と違って、秋サケ、晩秋カレイも楽しめますね。ファイトは別として、スチールとは違う趣きがありますから。

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テーマ : フィッシング
ジャンル : 趣味・実用

お盆だ! ホラーで納涼! ボウズの盆踊りで歓喜!



写真の映画ポスターは、史上最低といわれるホラー映画、Orgy of the Dead(「死霊の乱痴気騒ぎ」1965年

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・・邦題は、なぜか「死霊の盆踊り」。

次から次へ、延々と死霊の裸踊りが続く映画。

7月に、近所の小河川で中小型スチールヘッドを好調にヒットできて、今度は本命の鮠ケ渕で大型スチールを釣りたい!

8月、僕のサマーラン、スチールヘッドFF、もこんな最低のホラーだったのか。

一度雨が降るとなかなか濁りが取れない鮠ケ渕ですが、数日置きに通います。

立ち位置を変え、フライを変えてトライするも、毎回大きなドバーンという跳ねを1~2回見るのみ。

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気晴らしに、ホームリバー激流のホームポイントでボウズ逃れを目論むも・・

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やっぱり大きなスチールが釣りたくて、テンションが上がらず、水中の岩に腰掛けて夕涼みをして、チビがヒットするも自動リリースだったり・・。

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お盆の最中、近所の公園ばかりか町の小公園では町内会の盆踊り。

喧噪を避けるつもりで、スチールのボウズ逃れで近所の小河川に行ったら、

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川の直ぐ側でも盆踊りをやっていて、MCも音楽も爆音。

北海盆歌や子供盆踊りの音楽の中、新仔ヤマメは雨が降ったようにジャンプしていて、ヤマメの子供盆踊り状態。

もとより、新仔を毛鉤に掛けるつもりはないので、大きなウェットフライを流しましたけど、大きめの魚はライズしませんでした。

そんなこんなを繰り返しているうちに台風が来襲。

先週の火曜日は午後から雨予報。明日の夜には台風が上陸します。

僕の町では既に小雨が降り始めた夕方、何故か鮠ケ渕の方向だけ空が明るいので、ラストチャンスと思い行ってきました。

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毎回、行くたびに遭遇するドバーンという跳ねが無くボウズだったら今シーズンは終了の決意。

そしてポイントにはカワウの先客で魚の跳ねは全くありません。

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これまでの観察から、ライズする場所は3カ所。そこの水流からは大きなカゲロウが羽化。

つまりイマージング・ニンフを食べているようです。

6mの超ロングリーダーでウェットフライを上流から流し込も、縦のターンで浮上させるむ作戦。

太いフライラインを警戒心の強い魚の上には通過させません。

そして、モワッとした感触があったので竿を立てて見ると、やはりフライをくわえていました。

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一気に下流に走られ、止めようとしたところで、フックアウト。

渓流FFでは、鮠ヶ渕よりも楽に釣れる場所があるのに、1ヶ月半、諦めずに20回前後も通って、いろいろと工夫し、ようやく大型スチールヘッドを掛けることができました。

結局、獲れなかったけれど、他のアングラーに全く出会うことなく、美しくも難しい場所で魚の跳ねを毎回見ることができだけでも素晴らしいこと。たった1回のヒットでボウズ続きだった胸のつかえが取れました。

帰りの車中では、なぜか嬉しくて、R&Bの鼻歌です。

その晩からは台風の影響で豪雨になりました。

最低のブログ記事、ボウズの盆踊り・・完結です。
これなら史上最低のホラー映画、死霊の盆踊りでも見た方がマシでしたかね。

口直しに、北国の短い夏が終わる予感。
ジョージ・ウィンストンのアルバム、サマーから1曲。

George Winston, Summer - Living in the Country


テーマ : フライフィッシング
ジャンル : 趣味・実用

山の日はワニ顔のレインボウを近所の小渓谷で

山の日、今日は暑かった。

15時過ぎに透過湿素材のウェストハイウェイダーを履いてから車に乗り込みます。

夕マズメまで待てません。

行き先は、近所の小河川ではなく近所の小渓谷。

体を冷やしに行ってきました。

この川の透明度は抜群で水温も低く、日中も木陰で涼しいのです。

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普段はバックの開けた渓流でのびのびとフライをキャストしていますが、ここではそうはいきません。

川幅は狭いし、樹木のトンネルや風倒木もあって、山岳渓流でイワナ釣りをしている雰囲気。

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最初の魚はドライフライで。

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あとはニンフのルースニング。

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魚はあまり期待していませんでしたが、ワニ顔したレインボウを釣り上げることができました。

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他にも小型が数匹。

どの魚もお腹がパンパンでタラみたいな体型になっていましたよ。

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文字通り、選り好みせず、鱈腹食べているのです。

このところ開けた大場所でナーバスな魚を相手にイブニングのFFをやっているので、今回は日中、遡行のFFで魚のおおらかな動きを楽しむことができました。

テーマ : フライフィッシング
ジャンル : 趣味・実用

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