スローアングラーズライフ ~atlantic night tales~ 釣りの達人

『釣り師の休日』Reflections by the Waterside・・水辺に輝く知恵の文学

下の写真は『釣り師の休日』~Reflections by rhe Waterside~”(1997年角川書店)という”釣りエッセイのアンソロジー本”。



英国にはアイザック・ウォルトン以来、思索に満ちた釣りエッセイ釣り文学の伝統があります。

水辺の自然を愛るメンタルスポーツとしての釣りという価値観が、今でも息づいているからでしょう。

この本は、英国の7つの書籍の中から選ばれた、エドワード グレイ、G・E・W・スキューズ、フランク ソーヤーなど50編のエッセイや詩が収録されています。









実は、この本を、今、読んでいて、ブログ更新が滞り気味。

僕にとっては、珠玉の格言集。

格言といえば、ソロモン王によって作られたとされている、知恵文学(“旧約聖書”の箴言、コヘレトの言葉、雅歌)が知られています。

これらは、西洋ではベースになる教養のひとつ。

本書にもこういう感じが読み取れます。

そんなことにはお構いなしの“僕のような、なんちゃってアングラー”であっても、

『釣り師の休日』の1編、1編は、心に浸み入りました。



トーナメントが盛んで、効率重視の釣りという価値観にとらわれたり、宣伝マンである”プロアングラー”の真似ごとをしがちな昨今の風潮にあって、

この書籍は健全なアマチュアリズムのReflections、 渋く光輝く“水辺の思索集、釣り師の格言集”・・”知恵の書”だと思います。


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エドワード・グレイ・・名著「フライフィッシング」に釣りと釣り人の“あるべき”本質を読む

1899年にロンドンで出版されたエドワード・グレイ卿の名著「フライフィッシング」

日本では100年も経って1991年にTBSブリタニカから発行されました。
(数年前からは、講談社学術文庫に収められています。)

訳者は西園寺公一。 



エドワード・グレイ(1862~1933)は、ロンドンで生まれた政治家・鳥類学者。外務大臣を務め、後にはオックスフォード大学の総長を務めた人物。そして貴族の末裔。




この本はフライフィッシングについての随筆で、釣り文学の”古典”と言えるものです。

出版時点の図版の他、当時の道具や風景のカラー写真も、沢山添えられています。
これも素晴らしい。(文庫版では割愛されているかもしれません)

原著から図版。


翻訳本に添えられたカラー写真。






日本語訳が出た当時、フライフィッシングに夢中だった僕は、第1章「はじめに」を軽く読み飛ばして、第2章以降の、100年前のマスやサケの実釣りや道具について書かれた“各章”ばかり読み漁っていました。




先日、久々に第1章「はじめに」を熟読し、改めて感銘を受けました。

第1章「はじめに」には、“趣味について”、“趣味の釣り”、“釣り人の要件”というサブタイトルがついています。

ここでは、僕の言説や評論は控え、最小限の引用文から要旨を抽出してみました。

第1章「はじめに」(引用開始)
===========
趣味はわれわれ自身で自身のために見出すものであって、他人から習ったり、伝授されたりするものではない
・・(中略)・・
したがって、(この本を書く)私の目的は釣りの技術を教えることではない。
しかし、もし私に専門家になろうという野心があるとしたら、釣りの楽しみについての専門家になりたい。
釣りの腕前ということなら誰に譲ってもよいが、釣人の名声が上手下手ではなく、釣りへの愛着、釣りの喜びによってはかられるとしたら、私は釣り人たちの間で高い地位を占めたいと思う。
この本のおもな目的は、この(釣りの)喜びについて語り、その喜びの特質や価値を表明することにある。
・・(中略)・・
誰でも釣りに熱心な者はかならず強い競争心を持つ時期があるものだが、これを抜け出さないかぎり、
・・(中略)・・
得るものより失うもののほうが多いのだ。
・・(中略)・・
そんなことでは、釣りの魅力のなかで非常に貴重な、超然たる心境や精神の自由と独立というという境地にはとうてい達し得ない。
・・(中略)・・
ある程度の成果は、もちろん常に望ましい。まったく成果も無しに一日中釣って満足する者がいたら、それは見せかけの釣り人にちがいあるまい。
・・(中略)・・
よい釣り人になるためにもっとも必要な素質は何であろう。
・・(中略)・・
毛鉤を適切に投げること、
・・(中略)・・
それだけでは不充分だ。注意深く観察する習慣が同じくらい重要である。
・・(中略)・・
しかし、私が重要と思う第三の素質がある。・・それは(略)である。
・・(中略)・・
もし釣りの成功に欠くことのできないもう一つの素質を上げるとしたら、それは(略)である。
・・(中略)・・
しかし、釣りがわれわれを一年のもっとも素晴らしい季節にもっとも美しい地点へ案内してくれることに気づき、新しい感謝の気持ちと、無上の喜びが心にあふれるときがやがて訪れる。
そのときから、われわれの眺めるものはもう川ばかりではない・・・
============
(引用おわり)

(略)の第三、第四の素質とは何か・・・・。

ネタバレになるので、この記事では“自制”しておきます。“忍耐”を持って・・・。



こういう境地でフライフィッシングをやっていたエドワード・グレイ卿は、まさに釣りの達人。

フライアングラーばかりではなく、全てのジャンルの釣り人にオススメの名著だと、僕は思います。

(関連記事)
============
西園寺公一 著「釣り60年」は、日本の「The Complete Angler」

名著「釣魚迷」に見るジェントルな釣り師とは・・・
============

大きな港湾で出会った「釣りの達人」

今日、用事があって午後からロングドライブです。


用務先に行く途中に通りがかる、大きな港湾の岸壁に立ち寄り、ちょっとだけ様子見をしました。


チカのサビキ釣りで賑わっています。


そこへ、混み合わない少し離れた所で、一人、釣りを始めた方がいました。


足が不自由なようで、車椅子に座って釣りをしています。


アトランティックな夜 Atlantic Night Tales



ワンボックス車の中は釣り道具で満載。


相当に釣りをやり込んできたベテランだと思いました。


ちょっと声をかけます。


了解を得て、釣りのシーンも撮影させて貰いました。


使っている道具を見ると、スピニングリールはダブルハンドル。


アトランティックな夜 Atlantic Night Tales



早速、釣りました。


アトランティックな夜 Atlantic Night Tales


ムダのない、無理のない動きが出来るように釣り座回りがセッティングされています。


アトランティックな夜 Atlantic Night Tales



「投げ釣りもやるんですか?」と尋ねると、「今でもやっている。100m位は車椅子に座ったままでも、投げることができる。」・・とのこと・・・!!

そこで、僕の趣味「オールドタックルを使った釣り」のことを話すと、この方も同じで、時々、オールドリール、富士の太鼓リールなども使っているそうです。


スピンキャストリールやミッチェルのことも知っています。


やっぱり、ただ者ではありません。


そう!、「釣りの達人」です。


ハンディキャップのある方には、こういう港湾は貴重な釣り場ですが・・、偶然の出会いでした。


もしまた見かけることがあったら、長~い、釣り歴のエピソードなど、伺いたいと思いつつ、この場を去ります。


車の中ではなんだかウキウキした思いで、目的地に向かうことができましたよ。
 

また、お会いしたいものです。

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